一級建築士資格独学散歩道

一級建築士資格取得までの道のりを散文的に綴ります。

1級管工事施工管理技士

〓 関連知識を別な資格試験で獲得しようという手法
 
 昨年は1級建築施工管理技士の資格試験を受験し合格した。これには事情がある。会社が求めるのが設計ではなく施工管理であるからだ。
 実は、私が独学で一級建築士を受験しているのは自分の将来のためなのである。そして、一級建築士になると、内装仕上工事の監理技術者という資格を得ることができる。ところがである、この内装仕上工事の監理技術者資格は昨年に1級建築工事施工管理技士試験に合格したことによって、既に取得できたのである。この内装仕上工事の監理技術者資格こそ、実は私が勤めている会社が求めているものであった。
 そして、今度は会社が求める資格として、管工事の監理技術者資格が必要になった。この管工事というのは主に空調設備工事が該当する。そして、私は以前データセンターの施設管理を担当していたため、管工事の経験を持つのであった。つまり、1級管工事施工管理技士試験の受験資格を保有しているのであった。
 
 このような理由から、今年も建築士試験を受験すると同時に、1級管工事施工管理技士の試験を受験することにしたのである。この管工事施工管理の試験日程は、建築士の資格試験とは大きく異なる。
 
7月22日(日) 一級建築士学科試験
9月2日(日) 1級管工事学科試験
10月22日(日) 一級建築士製図試験
12月2日(日) 1級管工事実地試験
 
 さて、このダブル試験という試練は約一か月半ごとに受験をすることになるわけであるが、まずは1級管工事施工管理技士がメインなのである。もちろん、これは会社の要望だからだ。そして、総合資格学院の1級管工事施工管理技士講座を受講することにした。ということで、すでに今年も一級建築士学科試験に落ちた場合の言い訳を用意しているのであった「(^^)。
 
〓 1級管工事施工管理技士講座の内容
 
 そもそも、管工事という工種自体が幅が広い。ハードウェアとしては、給排水、空調機器が該当する。一級建築士試験の科目「環境・設備」と深くかかわることがわかる。
 ところで、一級施工管理技士の受講内容である。総合資格学院「1級管工事施工管理 総合セット」というのを受講することにした。ボリューム感は以下の通り。
 
学科講座
講義 4.5時間×8回=36時間
模試 7時間×2回=14時間
実地講座
講義 5時間×8回=40時間
模試 5時間×2回=10時間
 
 総合資格の営業担当者に渡されたスケジュール表では毎週日曜日もしくは水曜日の9:00~13:30に講義があり、どちらかの曜日を選択する必要があるらしい。また、講義を受講する場所は都内にある校舎から都度選択できるのだが基本的にはメイン1か所を選択して欲しいという。よく聞くと、1級管工事施工管理技士の講義はさほど需要があるわけではないため、直接講師による講義ではなく特定の拠点で実施する講義をライブオンデマンドで配信する形式なのである。
 結局、曜日は水曜日、場所は都内のある一か所を指定して打ち合わせを終了した。
 
 ところがである、初日の前日にこの1級管工事施工管理技士総合セットの教材が自宅に届いていた。すでにトラブルの予感がする。その教材はかなりの分量である。紙袋に入れて持ち歩くと優に5Kg近くはありそうだ。教材に関する説明書を確認する暇はなかった。仕方がなく、さしあたり全部の教材をもって総合資格の最寄り校へ赴くことにした。
 9時前に総合資格学院の担当営業に電話を入れ、受付に到着した旨を伝えた。担当営業によると「これから受付担当のものがエントランスに向かう」ということであったが、9時を過ぎても一向に誰も現れない。9時5分ごろやっと現れて、何食わぬ顔で説明をしだした。もう講義が始まっているのになんとのんきなのだろうといぶかって質問すると、講義の開始時間は9時ではないという。よくよく聞くと、自宅でも受講可能な動画ネット配信による講義であるらしいのだ。営業担当者に聞いていた話とは全く異なるのである。しかも、午後からでも受講可能かと尋ねると、可能であるという。まだ私のIDは発行されていないため、IDが発行されるまでは池袋の受講会場まで赴く必要があるのだが、IDが発行されたのちは自宅でも受講できるらしい。
 最初、その受付担当者は、なぜ私が怒っているの分からなかったようだ。それもそのはず、私が聞いていた話では、水曜日9時までに赴いて準備して9時前に着席する形式の、通常の受講スタイルを想定したのである。実際にはパソコンブースに一人座るとヘッドフォンをかけて、PC画面のビデオ講習を好きなだけ見るというスタイルである。受講料を考えると明らかにこれは高い。昨年受講した一級建築施工管理技士の講義は3日間講師の講義を聞いて4万5千円程度であった。1日7.5時間とすると時間当たり2,000円程度、つまり100時間の講義でも20万円ということである。それが35万円であるからかなり割高だ。 
これだけ覚える! 1級管工事施工 学科試験

これだけ覚える! 1級管工事施工 学科試験

 

 しかしこれは受験のノウハウ料ということであろう。受講知識の獲得よりも、授業ノウハウの獲得に意義がありそうな講義である。実際、教材にはCICなどによる講義でも使用される財団法人地域開発研究所の参考書がついてくる。これはとにかく分厚い。そして一般的なCICの講義ではこの参考書を標準としていると思う。しかし、総合資格の場合は市販のテキストを中心に講義を進める(「これだけ覚える!1級管工事施工 学科試験」オーム社)。地域開発研究所の参考書はあくまでも参照用である。そして総合資格ではこれ以外に、ミニテストや予習テストと普及テスト、模擬試験などが追加される。

 
〓 一級建築士学科試験の補完知識を得る
 
 管工事施工技術者の試験分野としては大きく3つに分けることができると思う。環境・設備施工技術・法規である。当然、設備施工技術については大幅に出題範囲が広いのである。給排水空調設備、換気設備、排煙設備などが中心であるが、これまで一級建築士の過去問には登場しないような設問が多数出題される。一方、出題形式は一級建築士の学科と全く同じなので、環境設備に関する補完的知識を得るにはうってつけなのである。
 いまや多くの建築には設備工事がからみ、そして一級建築士資格の中に一級設備建築士という資格が設けられているほどである。そして、建築の新たな分野として、データセンターというものも加わっている。データセンターの本質は、コンピュータを収容する建築物、電気設備、空調設備、通信設備の塊である。建築物はゼネコン、電気設備は電設業界、通信設備はIT業界(最近はエクシオなど電気通信工事専門の会社も大きくなった)、そして設備工事が大きな要素として加わる。一級建築士を受験するなら、同時に1級管工事施工管理技士を取得するのも一考に値するのである。
 
〓 管工事に関連するおすすめ書籍
 
 管工事を受験するにあたり、書店で購入した書籍がある。ここで、それぞれの内容について紹介しておきたい。 
図解 管工事技術の基礎

図解 管工事技術の基礎

 
 1冊目はまさに管工事施工管理技士資格を取得するための参考書として購入したものである。とにかく設備は構造と仕組みが分からなければ役割自体を理解できない。また部位名称もしかりである。三方弁は文字通り三方に分岐する弁であるが、ヒートポンプと言われてその形状を思い浮かべることは難しい。施工をする場合これは致命的である。だから、呼称と形状は技術者として覚えておく必要がある。そのための、設備周りについて図解の多い書籍が一冊必要になる。同時に1級管工事施工管理技士の対策になる部分を網羅されていればなおベターである。この本「管工事技術の基礎」はページを開くと左側に解説文、右側に図解があり、設備の仕組みを確認するための分かりやすさ、検索のしやすさで重宝している。ぱらぱらめくるだけでそのページに何が書いてあるのか視覚的直観的に把握できるのである。
 
最新版 最高にわかりやすい建築設備

最新版 最高にわかりやすい建築設備

 

  1冊目は施工に関する知識が中心であるが、2冊目は設計者目線で見た環境と設備の解説になっている。住宅における省エネの仕組みや現象をとらえた呼び名が絵入りで解説されているのがありがたい。特に巻末にある環境規格に関する解説は、そこそこ詳しい。ただし、建築規模でいうとこの書籍は一般住宅など小規模建築が中心となっているようだ。そのため、HEMSの解説はあるのだが、なぜかBEMSの解説はないのである。

 一級建築士学科試験の環境設備では、最後の設問で環境規格の設問がよく出題される。いつもこの設問には苦労してきた。しかしこの参考書で一通りの深い知識を確認すれば、今後はそれほど苦労することはないだろう。
 この本は試験対策本というよりむしろ住環境改善のための実学の本としての価値が高いと思う。その意味では、資格試験の受験者よりは、住宅設計者やアドバイザーをターゲットとした本である。つまり生活に密着した環境知識の獲得による記憶の定着に期待できる書籍としておすすめである。

旧岩崎邸庭園に行ってきた

 最近は建築に関する書籍を積極的に読むようにしている。特にこだわりはない。図書館に本を借りに行ったときにたまたま目についた本を手に取って読み、そして気に入ったら借りてくる。今回は「日本建築集中講義」という本を借りた。藤森輝信という建築史家と山口晃という画家との共著である。画家と言いながらもこの本のイラストを描いている。とにかく絵が多いので借りることにしたのである。文体も相当砕けており到底大学の教科書とはなりえない。そして、建築の背景を藤森先生はちゃんと語ってくれるのである。建築史の本を読むとすぐに眠くなるという方には是非お勧めしたい。
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一級建築施工管理技士の実地試験を受けてきました

 本日は雨の中を明治大学和泉校舎で行われた一級建築施工管理技術士の実地試験を受けてきた。
 明大前駅というのは京王線がクロスするいわば利便性の高い立地でありながら、いまだに下町の趣を残す町なのである。その名前の通り、明治大学があるのだが、明大前駅から明治大学までの道程には首都高という構造物が立ちはだかるのであった。
 試験日である10月15日(日曜日)11時半、明大前に到着した私はまずは一服するべく喫茶店を探し、ドトールの2階に着席した。そうして外に顔向けると、目の前にはなぜか明大方面に向かう人々の長い列ができていた。試験開始まではまだ1時間以上あるのにこの歩道からはみ出さんとする群衆の列は異常ではないか。 続きを読む

一級建築施工管理技士の実地試験勉強中

 今年もまた一級建築士学科試験は敢え無く敗退したのであった。しかし、先日結果通知が届き結構複雑な気持ちになってしまったのである。合格基準点は87点。通念に比べかなり低い。そして私の得点は83点、さらに低いので結果不合格である訳だが、残り4点足りなかったということである。受験直後は合格基準点を90点と予測していたため、今年も去年と得点力が伸びていないと思っていたのだ。実際そうではなく、僅かながらであるが向上していたのである。 続きを読む

29.一級建築士学科試験対策『やってはいけないあるある三点セット』

 80点前後をうろうろしている場合ではないのである。これを90点に近づけるための独学独自戦略を検討しなければならない。
 ここで、私が取ることが可能な選択肢の一つは、資格学校に通うことである。そして資格学校が指示する通りに学習を続ければ、おそらく合格は間違いない。
 もう一つの選択肢は、自らが初出問題対策を立てることだ。この方法はなかなか難しそうである。一つの方法としては、資格学校が実施する模擬試験を受けまくることである。そして、模擬試験の初出問題を徹底的に研究するのである。この方法については前回説明した通りのなのだ。
 しかし、これでは足りないかもしれない。実は、こういった裏話をとあるセミナーで聞くことができた。敵を知らずして勝つことはできない。前回の記事で説明の通り、独学者の敵は組織的学習者なのである。独学者の皆さんにはぜひともこれから述べることを肝に銘じてほしいのだ。 続きを読む

28.独学ギャップの現実とは

 独学とは何か。それはつまり、一人で学ぶことであり、その反意後は「組織的学習」なのである。この時、独学者が組織的学習者に対して最も不利な点とは、実際に受験をするまで自分が全体の序列のどの辺にいるのかが不明となる点であろう。それはある意味、見えない敵と戦っているようなものである。
 しかし、これはあまり一般的な話とはいいがたい。なぜなら、これまで私が取得した資格においては、過去問題集でおおむね合格点が獲得できていれば、本番の試験においても合格が可能であったからだ。その例としては、ビジネス実務法務やファシリティマネジャーなどの資格試験があげられる。これらの試験は民間資格に近いこともあり、ハードルが低く特に対策をすることもなく、ある程度の学習量をこなせば合格可能なのである。つまり独学者と組織的学習者が互角に戦える民主的資格といってよい。 続きを読む

27.今年で3回目の受験、またまた点数あがらず

 本日は一級建築士の受験日である。小職はこれで3回の受験となる。いつものように、受験後にWebの採点サービスに申し込んだ。今年は総合資格学院の採点サービスである。
 結果は以下の通りであった。
 
● 学科I  :13点
● 学科II :13点
● 学科III:18点
● 学科IV :22点
● 学科V :17点
● 総得点 :83点
 
 なんと、点数が昨年度とほとんど変わらないのである。そして、やはり法規の点数が低い。今年は法規についてはずいぶんと頑張ったつもりだったのだが…
学習法に問題があるのか、あるいは、はやり資格学校に通う必要があるということなのだろうか。

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