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一級建築士資格独学散歩道

一級建築士資格取得までの道のりを散文的に綴ります。

3.学科は独学でいけるか

2015年8月3日の日記

 平成27年7月26日の一級建築士学科試験は終了した。私は受験学習を独学で進めてきた。正直なところ相当に合格は難しいのではないか、という思いに駆られながら日々学習の毎日であった。しかしどうやら、独学であっても合格を射程圏内に引き寄せる事は可能なようだ。つまり、独学の方法については大きく間違っていはいなかった、と言えると思う。ただし、法規にもっと多くの時間を割くべきであったことは確かである。

  法規の学習方法はある意味独特だ。法規に関わらず、初めて一級建築士を受験するのであれば、基礎を学ばなければならない。
 私が最初に手にした参考書は『らくらく突破の一級建築士スピード学習帳』(エクスナレッジ)である。この参考書を購入したのは図解が多用されているからだ。ただし使ってみて分かったのだが、幾つかの誤植がある。おそらくこの書籍は、最近出版されたものだからであろうと思う。
 総合参考書は試験の内容をザックリと把握するに都合が良い。その中で、どうにも理解に苦しむ科目を個別の参考書で補う。私の場合は深い理解が難しいのは、主に「構造と「法規」であった。
 構造については「一級建築士試験構造力学のツボ」、そして法規については「史上最強、図解、よくわかる建築基準法」を購入した。
 構造力学は、ひとつひとつについて理解を進めなければならない。その上で公式を丸暗記する。そして、法規については、一通り読み進むだけである。概略を抑えるためで、無理に暗記はしなかった。なぜなら、試験にあたり試験会場に持ち込んだ法令集を引けば、容易に答えを導き出せると考えていたからだった。しかし、これが実に甘い考えであることが、後からわかる。
 一通り基礎的学習が終わった3月ごろから過去問集を解き始めた。使ったのは『一級建築士過去問題集チャレンジ7』(建築資料研究社)。この時に法規については1問を解く毎に、解答の解説文を読みながら、該当する法令集の条文を確認して、日建学院のアンダーライン集の通りにアンダーラインを引いていく。とにかくここに時間が掛かるのだ。会社帰りの2時間を利用しても、1年分の過去問を解き進めるためには一週間を要した。法規に関しては、一通りの理解が進むのは、7年分の過去問を全て解き終わった後である。つまり、法規だけで7週間を要する。
※アンダーライン集は日建学院の法令集を購入して、ユーザー登録ハガキを投函すると送られてくる。
 ザックリした感覚では、全体の学習量の中で、おそらく法規は4割近くを消費しなければならない。兎にも角にも、法規の問題を解くということに対する慣れは、その後の学習で身につけなければなないのだ。どうやら、私の場合はその後の学習量が足りなかったようである。そのため、法規の点数が全く振るわなかったのだ。

 本番の試験を終えた3日後に、日建学院の営業担当者から電話があった。例の私が入力した解答速報に対する結果を評価してくれた。彼女は、おもむろに日建学院としての平成27年度試験の総評を述べる。
「こちらで採点した結果では、今年の合格基準点は90点以上と予測しています。」
「そうですか…」と私は答えるしかなかった。
「全体のバランスは良いと思うのですが、法規の得点が少なかったですね。」
「そうですよね、もともと法規は苦手意識があったので…」
と、思わず弁解めいた言い方をしてしまった。早速、営業担当は営業に取り掛かってこんなことを述べる。
日建学院ではその年に改定された法規の情報を提供しています。試験ではその年の改定法規が必ず出題されるので、私どもの講座がお役に立てると思うのですが」
 随分と自信なさげな営業をかけてきたものだ。
「取り敢えず独学でいけそうなので」と答えると、営業担当者は
「そうですよね。ところで、何かご要望などありますか」
と聞いてきた。そこで、予てから思っていたことを述べてみた。
「過去問集を買ったのですが、持ち歩くには重すぎるので、年度ごとに分冊できるようになりませんかね?」
「そうですね、社内で一度検討してみたいと思いますので」
私の、少し頑な話し方に、彼女は無駄足だと思ったのだろうか。或いはクレーマーを招き入れる恐れをなしたのか、先方から電話を切られてしまった。
 多くの受験生が同じ悩みを抱えていて、多くの人は過去問集をカッターで切り刻んでいるはずだ。最初から分冊できるようにならないものか。そんなことを追加で要望したのだが、おそらく日建学院にとっても総合資格学院にとっても、書籍の売り上げは全体の売り上げのほんの数パーセントなのだろう。そこにコストをかけて書籍の売り上げを伸ばしても、ほとんど利益にならないはずだ。しかし、書籍の購入から生徒を引き込むという戦略であれば、ある程度意味があるようにも思える。何しろ、一級建築士の資格学校は、日建学院と総合資格学院の二社寡占状態である。ライバルに勝つためにはこのくらいの工夫をしても良いでのはないかと思った。

 

 

一級建築士試験 構造力学のツボ

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史上最強図解 よくわかる建築基準法

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1級建築士過去問題集チャレンジ7〈平成27年度版〉

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