一級建築士試験に関する書籍はどれも高額である。平均3千円くらいする。しかし、資格学校に通うことを考えればお安いものである。だから、参考書や問題集の購入についてはケチってはいけない。実際のところ私は、学科試験対策用に同じ過去問集を3冊購入した。同じものであるから無駄とも思えるが、一度マーキングした問題集を再度使い効率を下げるよりは、よほど理にかなっていると思う。しかし、製図試験については同じものを購入するわけにはいかない。何冊か違うものを購入し、実際使ってみて最も良いものを採用するべきだ。
昨日、紀伊国屋に行って製図用参考書を探した。エスカレーターを上り、建築のコーナーにたどり着くとそこには製図試験に関する書籍が平積みにされている。前回購入した『一級建築士 製図対策室』(建築士コム)は置いていなかった。もう売り切れたのか、あるいは売れないので置いていないのか。実際『製図対策室』は、あまり読みやすい本ではなかった。代わりに『製図試験のウラ指導』(学芸出版社)を発見する。今回は『製図試験のウラ指導』を購入しよう。
その本の横には製図試験用の用紙が置いてある。縦長の箱に収まり、ここでもやはり「日建学院」のものと「総合資格学院」のものがあった。どちらも10枚入り千円である。おそらくこの時期にしか本屋の棚には並ばない。ここぞとばかりに用紙も購入することにした。
帰り際に喫茶店で早速『製図試験のウラ指導』を読んでみる。製図試験を受けようとする者が初めて読む参考書としては実によくできると思った。まず導入部に漫画で裸の王様を登場させている。製図試験の受験生はほとんど裸の王様だというのだ。いかにも安直な導入部になのだが、読み進めるうちに実によく考えられた構成になっていることがわかってきた。やはりこの参考書を買ってよかった。そう思わせるだけの説得力がある内容だ。
ちょうど、トレースの練習は土日に行うとして、平日に行おうと思っていたプランニングの参考書をにピッタリである。しばらくはこの参考書を使って、会社帰りの時間を学習時間に当てることができそうである。