一級建築士資格独学散歩道

一級建築士資格取得までの道のりを散文的に綴ります。

11.製図トレース時間短縮のための備忘録

 前回の記事に書いたように、私の学習計画では、製図試験の学習を1月で終えて、2月からは学科の学習を開始する予定だ。とはいっても、学科の学習は既に開始しており、毎朝会社就業前に「建築士.com」の問題集を解いている。これも以前紹介したが、解いた問題はi暗記に登録して後でじっくり確認している。
 

  さて、こんな風にして学科試験モードに少しずつ移行しているのだが、2月からは製図の学習をきっぱりやめなければならない。この切り替えは結構重要だ。というわけで、本日は最後の製図練習をやってみた。エスキスは以前に書いたものを流用する。お題は平成25年の「美術大学系セミナーハウス」である。

 昼の1時ごろ、食事も終わって一息つけたいところだが、ここで食卓を片づけて、エスキースをもう一度見直す。トイレ内のレイアウトや、宿泊室のレイアウトを200分の1で描いてみる。描きながら、やはりエスキースの時点で室内の細かいレイアウトを決めておく必要があると実感した。なぜなら、今までトレースに時間が掛かっていたのは、まさにこのレイアウトを考える時間に取られていたためだ。フリーハンドで、ある程度のレイアウトを決めておくことはやはり重要なのである。
 各宿泊室と便所のレイアウトを決めて、13時40分に製図板に向かった。最初は柱から描く。以前ほど時間がかからず、サクサク描けるようになった。部屋割りとなる壁芯を薄く描き、すぐに壁面線を書き始める。感覚的には最初のころよりも30%くらいスピードアップしたと思う。理由は、筆圧をある程度抑えて描いていること。そして、次に何を描くかを考えなくとも前に進めることができるようになった点である。
 
 以前は点線で描いていたために、やたらと時間がかかっていた2階梁伏図も、今回は実線で描いてみると20分くらいで描けることが分かった。そして、これを点線にする方法を思いついたのだ。その方法は、字消し板を使って、5㎜ごとに線を消していく方法である。字消し板のもっとも細い部分で、実線で描いた梁の線が点線になるように消していった。しかし、結構時間がかかる。そこで、字消し板を使わずに、平消しゴムで直接消してみた。するとどうだろう。実線で描いたものを結構簡単に点線に変換できるではないか。これは新しい発見だった。
 
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Made with Paper / fiftythree.com

 この方法であれば、最初に実線で描いておいて、時間に余裕があれば点線に変換すればよいのである。ただし、躯体壁を描く前に点線にしなければならない。それでも、実線で描いてから消しゴムを使って点線にするのと、最初から点線で描くのでは、鉛筆を運ぶスピードには大きな差があるのだ。たぶんこの方法を使えば2階梁伏図のトレース時間は半分くらいに短縮できると思う。
 こういったテクニックは、製図教室に行けば教えてくれるのだろうか。少なくともネット上では製図の時間短縮テクニックというのは、あまり掲載されていないようである。そういうわけで、次回の製図試験を受ける前に忘れてしまわないよう、備忘として記事を残しておくことにする。